「どうしよう。従妹に何かあったらどうしよう。私のせいだよ。私が意地悪なこと言ったりしたから。」

「まぁまぁ、落ち着けって。今お前がどうこう騒いだって何も解決しないんだ。まずは警察に連絡してしばらくは様子見るべきじゃないの?」

「たぶん、それは従妹の両親がしてると思うけど。連絡がつかないのが気になって、何かあったらどうしよう?私の責任だよね?」

「お前の責任かどうかなんてわかんねぇだろか。くだらねーこと考えるんだったら、従妹さんの無事を祈っておけって。従妹さんもそんなバカじゃねーよ。誰だって一人になりたい時くらいはある。誰にも告げずに一人になって考えたいことくらいあるよ。」

「私はないもん。」

「はぁ。お前はバカだからな。少なくとも俺はある。とにかく、お前は従妹さんとカツヤに何とかして連絡とれるようがんばれ。」

「うん。」

「何かあったらいつでも連絡してこい。俺もカツヤにはあたってみるから。」

「ありがとう。」

いつの間にか随分私の鼓動は治まっていった。

きっと大丈夫だっていう、不思議が確信が胸に沸いてきていた。


携帯が切れた後、胸の奥から熱いものがこみ上げていつの間にか泣いていた。

私は・・・。


友達・・・。

だけど。

タイスケが好き。

こんな時に不謹慎だってわかってるけど、その気持ちがものすごく大きくなっていくのがわかった。

マドカ、ごめんね。

あなたがカツヤに抱いてる気持ちは、私がタイスケに抱いてる気持ちと同じだったんだ。

マドカは私に本心を打ち明けてくれたのに、私はマドカにも、カツヤにも結局本当の気持ちを伝えきれてなかった。