次の日―



「和紀ー、花香ちゃんー、朝よー!!」


おばさんの威勢の良い声が家に響きわたる。


私は制服に着替えて1階のリビングへと移動した。


「おはようございます」


「おはよう」


おじさんが新聞を読みながら挨拶してくれた。



「おはよう、花香ちゃん。
朝はパンで良かったかしら。」


おばさんが心配そうに聞く。


我が家は朝はパン、と決めていたので


「はい、母もパン派ですから。」

と答えた。



「良かった。真理子は頑固だからね。」


おばさんは朝食を食べながら

母の小さい時の話を2、3してくれた。




朝がご飯だと学校に行きたくないと言い出すこと


パンは両面カリっと焼けているのが好きなこと……




なんだか小さい頃の母は

今の母からは想像できないほど頑固で

思わず笑ってしまった。




「さてと、そろそろ学校に行く時間ね。」


おばさんの声と共に

おじさんも食器を片付け始めた。