『………お父さんと話ししてどう思った?』 さっき父に言われた事で彼が 〝やっぱりやめよう〟 そう、言うのではないか。 不安だった。 「………。」 何も喋らず下を向く彼。 狭い部屋で静に 二人の呼吸だけが 響いていた。 長い、長い、沈黙の後。 ようやく口を開いた。 彼の声はなぜか 私の耳には届かなかった。 でも その唇はたしかに…