―女子トイレ―
そう書かれたドアを見つけ一目散に逃げ込んだ。
(周りから見れば、我慢の限界を越えて焦っている人にしか見えない…)
『――――…はあ~……。』
自分の体内の中に詰め込み過ぎてた酸素を、ゆっくりと吐き出した。
私は、いつもと違う自分の心臓の動きに戸惑いを隠せずにいた――――――――。
鏡の前に立った自分を見ると…
頬が赤らんで、口元がゆるんでいた…
…キモいんですけど…
とりあえず…化粧直そう…。
バックからポーチを取り出し、
赤くなった頬にファンデーションを塗りたくった。
『―――…よしッ!』
一通り化粧を直し、鏡に映る自分に意気込みを入れ
女子トイレを後にした私は、まるで、戦場に向かう気分で
(ちょっと大袈裟?)
いっちゃん(裕ちゃんも)
の居る部屋へ向かった――――――――。