達は小学生の時はきらきらして見えた。


だけど、中学に入ってからは部活部活部活で、あたしには全然かまってくれなかった。


だけど追っかけの女子にはちゃんと対応してて……


そんな追っかけのミーハーな女子の相手をしている達が汚れて見えたし、嫉妬もあったと思う。


だから……そんな時期だったから、余計に結木くんがきらきらして見えて……




二人で歩き始めて5分くらい。


他愛のない話をして、すぐに話が終わって……気まずい雰囲気が続いた。


「なぁ、如月」


「何〜?」


さっきまでは普通に話してたのに、急に真剣な顔をして話しかけてきた結木くんに、またあたしは不意にドキッとした。


そう思った瞬間、花火の途中のメールを思い出したあたし。


自然にあたしたちの間に沈黙。


なんだかさっきよりも気まずい雰囲気が流れていた。


でも……さっきのは罰ゲームか何かかもだし……


「……さっきの、冗談なんかじゃねぇから」


……え?今、何て?


「俺は遊んでるように見えるみたいだけど、今まで誰とも付き合ったことなんてねぇよ」