あたし最近寝過ぎかなぁ?近頃睡眠不足ちゃっかり続いてるし。


それはともあれ。問題は達だっ。


「達、何か言ってた?」


「何か?………明日のこと?」


「うん」


「んー……『なんか紅に迫られたから行きます』って超改まって言って部活行ったけど」


「そっかぁ」


そうかそうか。


そっちのほうは夢じゃなかったんだな。


そうわかれば安心だね。


良かった〜。


明日着ていく服は今日部活終わってから決めればいいよね。


とりあえず今は部活行こ。


「ところで紅さ、達弥に何て言ったわけ?かなりビビってたけど」


「ん。ちょっとね」


「何よソレ」


まぁ脅した、みたいな、脅迫、みたいなことは言えないし。


いつかは話すつもり。


いつか、ね。


あ、部活。


現在の時刻3時50分。


練習時間まであと10分あるから間に合う。


あたしの寝坊のせいでマネージャー二人遅れたら大変だし。


「おーい、達弥じゃん?達弥〜」


十メートルくらい先に達が歩いてた。


このあたしが気づかないなんて、めっちゃくちゃ珍しいんですよね。