目つきはとても鋭く、一目見ただけで動けなくなってしまいそう。


しかしドラゴンは、とても優しげな声で言います。


【目が覚めたのか、姫。
今日はどんな夢を見たんだい?】



まるで、子どもがお母さんにお話をねだるように、ドラゴンは眠り姫に囁きました。


「今日は、わたしが魔法使いになって、星をピカピカ瞬かせる夢を見たわ。
とても素敵だったわ。あなたにも見せてあげたかった。」


話し相手のいない眠り姫にとって、この大きなドラゴンが、何よりの心の支えでした。