どうにか海野先生の補修をこなし、今日も無事に終わった。

リンカは相変わらず「うらやましー」の連発だったけどね。


うらやましいーという癖に居残りには興味なく、日々彼氏探しに熱中。

私だけの王子様がいる!なんて・・

恋に恋してるすがたは・・まじで・・ありえない・・



けど・・反面うらやまシィと思う。


まっすぐに恋ができたら・・どんなに幸せなんだろう?


学校を出る頃には、日が傾き始めている。


バスに乗るのもかったるくて・・


何もするにもかったるい。



勢いよく車が通り過ぎるハイウェイを一人歩き始めていたら、後ろから聞き慣れないクラクションが短く鳴っていた。



多分また、ナンパなんだろうな・・


ふり向いていちいち相手する気分でもない。


「美香。俺だよ。乗れよ」


声の持ち主に視線を移すと、さっきまで教室で一緒だった海野先生。