実りすぎたこの体に
まだみぬ彼方を言い聞かす
そんな毎日が
過ぎて
過ぎて
過ぎて
ほんの少しの安息など
危ういだけ
記憶が平均台を
つたい歩きした
安息が鈴を鳴らす時
その失ったバランスで
ひっくり返った世界を
この水晶体に焼き付けて
うずくまった私を
放っておいて
優しさも交われない
空っぽなのは
私の拙い無意味
目を閉じれば
暗幕に写された
まとまりのない
無意識の宿
息を潜め
思いを殺し
単純な法則が
ほつれていくばかり
ありのままを
許せないほど
哀しい生き物じゃない
私は
あなたの創造物
ただ息をすること
それが
こんなに
胸を傷めるなんて
微かな感覚を
拾い集めて
今はただ
謎としておく
私は
あなたの創造物
あなたに与えられたこの心が
弱くも確かな
砦なの