この耐えがたき矛盾を
愚弄するかのように
知らぬ私が独り歩き
つたえ歩きのその道は
安定とは程遠い
時を経る毎に
真の精神が
鈍化するのなら
私はとっくに
今の生活に
何の苦しみも
抱かぬ筈
歓べばいい
疲れた視線の先に
未だ何も見えぬ事
休息を知らぬ羽根で
いっそ築いた全てを
脱ぎ捨てる覚悟を
宝の地図を裂き
止まらぬ笑いに肩を震わせ咽び泣く
そんな運命でも
全うする余白を
世界の均衡は
私ひとりの叫びでは
狂いはしない
されど私の傷んだ胸は
このゆるぎない真実抜きにもう
息をすることさえ
絶え絶えで
是認という許しなしに
この夜さえ
抜けはしない
あらゆる光から逃げて
暗闇にも同調できず
結局その正体は
暴かれることでしか
報われない
誰もいないの此処に
誰も私に気付かない
硬直した表情に
理由を当てはめる手間さえ惜しみ
人は理解を省く
取り残されて
消滅もしないで
身体にみあわぬ憂いに
蝕まれたまま