若い袖口につきまとう
うつろいばかりの視線
言葉はどこか上の空で
心のやり場がなく
儚く遠い舞台から各々
叫び続けるヒューマニティ名前
年齢
職業
住所
どれからも私の母の犠牲は窺い知れぬ
私は放さない
それが諸刃の剣と知っていても
どこで振りかざすかさえ
制御できないまま
息を呑む瞬間
私の心を突かぬことを
ささやかに祈るだけ