沈黙がうるさかった
暗黒が眩しかった
未来が重苦しかった
傷だらけの
足が腕が過去が
微かな安らぎだった
身がよだつ程の
時の流れを前に
私が選んだのは
服従という
制裁
捕らわれた野獣の情け
それが餌を受け取ること
噛みつく牙を持ちながら
顎の力を隅にやる
時が満ちれば
何もかも引き裂いてやれる唸りが
私を奮い起たせた
その確信すらなかったら
数多の昨日さえ
危うかった
寄せては砕け
さんざめきとどろぐ時のように
凍りきった眼差しで
鏡の中の私の瞳を
睨み付けてた
一瞬の安息はみな紛い物
すぐに裏切られ
そのことに悔しさより
諦めを何より自覚し
麻痺したこの意識を
何とか保つ
それが私の
自己暗示
ささやかな呪い
抗う力など微塵もなかった
微塵も