晴れて恋人同士になった俺と蜜柑。
でも…何つーか、
いつも通りな感じ…。

「蜜柑ー?学校行くぞ。」
「今行くからー!」
「遅いー、置いてくよ?」
「柚樹のばーか!」

『ばーか!』って…
普通彼氏に言わないだろ…。

俺も、意識しない事を
意識しすぎていつも通りかも。

ヘタレかよっ…
やっぱ、ここは男が何とかしなくては。

「…そんでね、パパがねっ」
「蜜柑。」
「ん?」

立ち止まり、右手を差し出す。

「何か欲しいの?」
「…違くて。」

…何で分かんねーの?
ったく…

「お手をどーぞ、お姫様。」

蜜柑の手を、クイッと引いて、
指組んで握った。

「…!」

あーあ。
顔真っ赤。(笑

「行こっか。」
「…うん。」

なーんだ。
やっぱ意識してんじゃん♪