「なあ、柚樹。」
「何ー?」
「今、蜜柑ちゃん屋上行った。」
「ふーん。」
「川上と。」

……。

「は!?」
「だから、どーすんの?」
「何でもっと早く言わねーの!?」
「今、蜜柑ちゃんお前呼んだよ?」
「蓮、教えろっつの!」
「人のせい駄目~☆」

思った瞬間。
弁当箱置いて、椅子蹴飛ばして
屋上に向かってた。

俺が、好きなんだよ…。
川上なんかに渡せるかよっ。

屋上のドアを開けると、
そこには、顔真っ赤にした川上と
不思議そうにそれを見つめる
大好きな蜜柑が見えた。


言っちゃ…

言っちゃ駄目だ。

「俺、藤咲さんのこと…」


俺が言うんだよ…、

その台詞は…!