「有紀さん!じゃーねっ。また連絡します」



けんちゃんは満面の笑顔で手を振り、彼女の元へ向かった。



こういう関係が楽なんだ。
重いのはめんどくさい。
言い寄ってくる男は何人かいたけれど、特定の彼氏を作る気はなかった。



「そもそも、好きってなんだっけ…?」



忘れかけていたその感情。
あたしは今アナタを思うだけで涙が出ます。
アナタが好きすぎて。



この夏、あたしは運命のような恋をする。