♪~♪~

狭いホテルの部屋の中で携帯のアラームがけたたましく鳴り響く。


「ん~…。…けんちゃん…。起きなくていいの?待ち合わせに遅刻するよ。」


隣で気持ちよさそうに寝ている男の頬にキスをしながら、あたしは囁く。



「…なに?朝からもう一回したいって誘ってるんスカ?」



抱きしめる腕を解きながら、呆れながらあたしは言う。



「朝から馬鹿なこと言ってないの。いいの?彼女との待ち合わせ10時なんでしょ?」



ベッドサイドのデジタル時計は9時を指している。



「やっべ!有紀さん、ごめん!急いでもらっていい?」



「はいはい」



あたしは床に脱ぎ散らかしてあったワンピースを手にとった。