なぉが戻ってこないまま部活が終り、なぉの荷物を持って医務室に様子を見に行く。
前開きのドアを開けようとして、ドアノブを回そうとした時ドアが私に向かって開いた。
とっさに顔はよけたけど、肩にドアが当たり ガコンと良い音がなる。
「ぃったぁ…。」
肩を押さえながら開いたドアを見ると、宮田君が慌ててる。
「あっ立野さんごめんね。大丈夫!?」
びっくり。
「アレ?宮田君…お疲れ様。」
まさか宮田に会うと思ってなかったから。
陸上部の練習は、いつも3時位には終わってるから。
だってもう5時。
キョトンとしている私に、
「木口だろ?中にいるよ。後、宜しく。」
そう言って、外にでて行った。
中に入ると、足に湿布をはってバケツをかたしているなぉがいた。
「なぉ荷物持って来たよ。足どう?」
そう言うと、なおはすっかりいつもの笑顔で
「だいぶ良くなったよ。腫れも引いてきたし。」
う~ん。
さては何か宮田君とあった?
そう思いながら、片付けを手伝って医務室を後にした。