駅の改札口を出ると、なぉが待っていた。
なんだかあんまり元気が無い。
「おはよ。なぉなんかあったの?」
私に気付いて顔をあげるなお。
やっぱりなんか変。
「あ、実莉おはよ。
昨日ちょっとね。
宮田君のあんまり良くない噂聞いちゃて。」
「噂?」
「うん。なんかね宮田君が中学校の頃なんだけど、結構遊んでたみたいで。」
「誰に聞いたの?」
宮田君、そんなイメージないからびっくりして、噂の出所を尋ねる。
「C組の真由子(マユコ)ちゃん。昨日実莉と別れた後に、由香と駅前のカラオケに行ったんだけど、出て支払い待ってる時に真由子ちゃん達入ってきて。
『あ~木口さんじゃん。
ねぇねぇ、宮田くんはやめておいた方がいぃよ?
中学の時とか結構遊んでたみたいだだしさぁ、3年のセンパイもさぁ気に入ってるらしくて、目つけられたらヤバくね?』
とか言われるし。」