『実莉…。
泣いてるの?
笑ってるの?』
「両方…。」
バツの悪そうに言う高島君の質問に、私が半分笑いながら言うと
高島君も少しほっとした様に笑った様に思えた。
「何か、今日が一番濃いね。」
『え?何が?』
私が言うと、高島君が不思議そうに聞返す。
「話の濃度が一番濃いなと思って…。
お互いに本音でぶつかった感があって…。
私はいつも少し緊張し過ぎて、ドキドキしちゃって…
あんまりダメな所見られ無い様に高島君に釣り合う様に、気張ってて…。
もっと向き合って一回一回向き合えれば良かったかも…。」
『…うん。
でも、それはお互い様だよ。
俺だってイイとこ見せたくて必死だったんだよ?
でも、楽しかったよ。
実莉と過した時間…。』
「うん…私もいぃっ~ぱい幸せだった。
ありがとう…。」
『ありがとう実莉。
また学校で会うけど、あからさまに無視しないでよ?
それなりに傷つくから…。
自分勝手でゴメンな。』
そう言って高島君はちょっと笑う。
「うん。
大丈夫。
ありがとう高島君…。
またね………。」
私も、ちょっと戻った笑顔でサヨナラを言う。