「実莉、落ち着いて焦らないでね?」



駅で、私が乗る電車が先にきた。

別れ際なぉに言われた。



空いていた席に座って、ケータイを開く。



何となく分かっていたけど、着信もメールも

高島君からは着て無かった。


ケータイを閉じて顔を上げると、斜め前の席に座って居る近くの高校の制服をきたカップル…。



思わずボーっと様子を見る。



2人で楽しそうに寄り添って座って、幸せそうに笑ってる。


私は、こんなにブルーなのに。


あっちの2人はまるでピンク色。


ちょっと前はあんな風に寄り添って、私も笑ってた。


フラれた訳でも無いのに、こんな気持ちになるなんて何なんだろう。



……。

"落ち着いて"



なぉの言葉を思い出す。



そうだよ。



落ち着いて私も考えてみよう。



大丈夫。



落ち着いて。