駅に着いて、いつもの辛いお別れの時間。
自転車から下りた私に高島君が笑いを堪えながら言う。
「実莉どんだけ俺の事好きなの?」
それを言うと、我慢し兼ねたのか噴出してまた堪えてる。
「聞えてたの~!!!!
やだぁ~もぅ!
恥ずかし過ぎる……。
忘れて?」
「いやぁ、ムリだね。
かわい過ぎて忘れられない。」
「いやぁ~だぁ!!」
真っ赤になって膨れる私を、笑顔でなだめる高島君。
まさか聞えていたなんて↓
なんだか私、なだめられてばっかりな気がするなぁ…。
バイバイをする時、高島君は更に私を真っ赤にしてくれた。
「そうゆう所も含めて、俺も実莉が大好きだょ。
これからも宜しくな。
気をつけて帰れよ。」
ちゅっ
高島君の唇が軽く私の唇に触れた。
不意打ちのキス。
「恥ずかしいのはおあいこ。」
高島君はそう言って、少し照れて笑ってる。
駅は沢山の人が行き交っていて、高校生カップルの一瞬のキスなんで気付く人はいないだろうけど、全員に見られてる気がして私にはカナリ刺激的だった。