ちゅっ☆
高島君は、黙ってる私に軽くキスをする。
そしてニコッとして
「じゃ、行こうか…。」
「う…ん。」
笑顔にのせられて、思わずうんって言っちゃった…。
はぁ…。
バカな私…。
若干、自己嫌悪に陥りながら高島君の家を出て高島君の自転車の後に乗る。
冬の夜の冷たい風が、体を刺す。
けど前に乗っている高島君はもっと寒いよね?
なのに、時々振り返っては、
「大丈夫?凍えてない?」
って心配してくれる。
寒いって言っても、めったに雪も降らない街中で凍える訳ないのにね。
そんな下らない冗談でも、心は温まる。
高島君の背中やっぱり好き。
広くて温かくて、ピッタリくっついてると安心する。
大好き
「大好きだよ!」
思い切って叫んでみた。
でも風やノイズに書き消されて高島君は"えっ何?"って聞えて無いみたい。
それをいいことに私は、
「大好き☆大好き☆大好き☆」
やたら言いたくなって、
暫くの間言ってみた。