私はその日、お昼で早退した。
四時間目が終って、すぐ
なぉがバタバタと私の荷物を持って保健室に入って来た。
心配するなぉに見送られて、学校を後にした。
やっぱり少し朦朧とする。
熱のせいかな?
家にたどり着いて、冷蔵庫に父の為に母が常備してある栄養ドリンクで風邪薬を流し込んだ。
オヤジかよ…。
そう思いながらも、喉の奥の冷たい感覚が気持ち良い。
「はぁ…。」
誰もいない家に響く私の溜め息。
仕事をしながらも、きちんと片付けの行き届いたリビング。
一体いつ手入をしているんだろう。
やっぱりスゴイなお母さんって。
普段は1人でいても、何とも思わないのにやけに虚しくて心細い。
体調のせいもあるけど…
きっと今日の出来事に参ってるんだと、改めて気がつく。