もしかして、メールで言えない内容だから?

何かコワイな…。


ゴクッ…。


思いがけない反応に、思わず息を飲む。



「…もしもし?」


『実莉?
何、どうしたの?』


「……。」



恐る恐る出た私とは逆に、慌ただしそうな高島君の声が耳に入ってきた。

高島君の声を聞いて、思わず涙が溢れそうになった。

私そんなにイッパイイッパイだったのかな?



『実莉?』



心配そうな高島君の声。



「うん。
バイト中?」


『今から帰る所だから、大丈夫だよ。
何があったの?
檜山は中学一緒だったから知ってるけど、実莉何か言われたの?』


「何も言われて無いんだけど、私とも仲のいい友達に私を見たいって言って見に来たみたいで、友達が紹介して帰ったんだけど、その時の間とか微妙でやたら気になっちゃって…。」


『…うん。』


一言だけ頷くと高島君は黙ったまま。

沈黙が続く。


何か言ってよ。

そんな沈黙があると、何でも無くても不安になっちゃうよ。


言葉を待つ間に、緊張して携帯を握り締める手がだんだん汗ばんで来た。