「何だって?」



戻るなり、なぉに聞かれた。



「ただ見に来ただけみたい。」


「はぃ?何だそれ。
一緒にいたあの子、下の階の双子ちゃんでしょ?
えっと、檜山さんだっけ?」



なぉは不機嫌そうに言う。


確かに、あの微妙な間といい何かありそう。
私が考えこんでいると、なぉが眉間にシワを寄せて、意味ありげに言う。



「高島君関係っぽくない?」


「う~ん。やっぱりそうかな?
前に裕美に聞いたんだけど、高島君と同じ中学なんだよね、双子ちゃん。」


「えっ!そうなの?」



なぉは初耳みたいで、びっくりして
ふぅと溜め息。


そして、とどめの一言。



「じゃあ、何かあるかもねぇ。」



――ち~ん↓


それは禁句だって。


あんなキレーな子と、なんかあったら普通に落込むけど。
私は机になだれ込む。



「まぁまぁ。」



ってなぉはなだめてくれたけど、なぉと私はモヤッとしたまま、昼休みを終えた。