「はぃ。」



宮田君が高島君に教科書を渡す。



さっきから、その高島君の目線が私に痛いほど向けられている。



「…?」



不思議そうに私が見ると、



「ねぇ、どっかで会った事ない?」



「はぃ?」



突然の質問に驚く。

同じ学校なんだから
会った事位あるだろう…

と思ってたら、
宮田君がすかさず高島君の肩をベシッとたたいて。



「って、おぃ!
ナンパかょ!!
てゆうか、同じ学校なんだから、見た事位あるだろう!!」



と突っ込む。

でも、高島君は納得いかない感じで



「いやっ、そうじゃなくて…。」



そう言って考えこむ。


私も考えるけど、覚えがない。


由香となぉも不思議な展開を傍観している。