お店を出てまた歩きだす。
私の手を包む高島君の手に、軽く力が入った。
温かい手。
見上げると、笑顔の高島君。
なんだか、今日はずっと高島君の笑顔を見ている気がする。
幸せな気持ちになる笑顔だね。
「実莉ホントにありがとう。カナリうれしかったよ。」
「うん♪
私もイヴの日、すんごく嬉しかったから!」
ふふっ
なんかおかしいね。
思わず、目を合せて笑い合う。
何もないけど、何かする訳じゃないけど、ただ一緒にいるだけで楽しい。
私と一緒に過ごしてくれる時間に感謝だよ。
「あ!ねぇアレ見て!?」
高島君が突然止まって指をさす。
私もその方を見る。
「すげー!
おもしろそぅ!!
子供の絵になるんだって!
ねぇちょっとやってみようよ!」
…え!?
子供??
どぅゆぅコト???