「そろそろ送って行かないとね。」
外はいつの間にか真っ暗。
もっと一緒居たい!
でかかった言葉をこらえて飲込む。
出来るハズがないのが分ってるから。
高島君を困らせたくないから。
わがままいって嫌われたくないから。
「そんな淋しそうな顔するなよ?」
高島君は優しくキスをしてギュってしてくれる。
温もりに満たされて満足して、私達は高島君の家を出た。
高島君は、いつものように自転車の後に私を乗せて、駅まで送ってくれた。
でも、今日はあんまり別れが辛くない。
ちゃんと次の約束をしたから。
1月2日。
駅で待ち合わせて、初のお出かけ。
日にちはまだダイブあるけど、楽しみの方がうわまっちゃった。
例によって、駅まであっといまに着いたけど
私は笑顔で高島君と別れた。
貰った香水の袋を大事に抱えて、家に帰ってベットの横の棚に飾った。
宝物だよ。
この香水も、くれた言葉も
2人で過ごしたイヴも。
全部が宝物みたいに
大切な思い出が出来た。
ステキなイヴ。