なのに…。

なのに私…。



「ごめんね。私用意して無いよ…。」



私がしょんぼり言うと。



「いいの!無しって言ったでしょ?
それに、こうやって実莉がいてくれる事がプレゼントだよ。」



そう言ってまた私をベットに倒す。
真直ぐなまなざしで私を見詰める。



……。



納得行かない顔で、私の上から見てる高島君を私も見る。



でも高島君は笑顔。



…ズルイ。



そう言おうとした瞬間、私の口を高島君が優しくキスして閉ざした。




ズルイよ。

甘い言葉を照れる事なく言うのも、口をこうやって塞ぐのも。


でも、私はその全てに酔ってしまう。


どんどん愛しくなるよ。


自分が違う自分や知らない自分が沢山出て来て、怖い位。

この気持ちをどう伝えれば、全部伝えられるのかな…?