「気に入ってくれた?
つけてみなよ。」



そう言って薄いビニールを剥してくれた。



ケースを開けて手首にワンブッシュ。



フレッシュな香り。

少し甘いけど、クールな感じ。



「いぃ匂い!」



私は、手首をクンクン嗅いでる。



「ふっ…犬みたい。」



高島君は笑いをこらえてるけど、こらえられてない。



「もう…笑わないでよぅ。」


ぷぅっとふくれて言うと、ゴメンって言ってまた笑ってる。



「ありがとう高島君。」



私はもう1度、心をこめてお礼を言う。



「…うん。」



…キュン


うっ☆
ってハートの矢で刺されたみたいな気持ちになった。

高島君は、今日見た中で1番の笑顔で答えてくれたら。



理想よりも、ずっとずっと素敵なカレシだよ。


ホントに

ありがとう。