「はい。」




赤いリボンのついた黒い紙袋を、私の前に出す。



「…え?」



私は状況が把握出来ない。




完全にフリーズした私を見て、笑顔で



「メリークリスマス。」



プレゼント?



やっと袋の意味がわかった私は、今度は慌てる。

だって、この前お互いに無しねって…。



「えっえっ何で?」



「いいから。
とにかく開けてみて。」



驚いている私を見て、嬉しそうに私に包みを渡す。


受け取って、ゆっくり開封すると、透明のプラスチックのケースに入った細長い香水の瓶。


瓶の中の黄緑っぽい液体が、太陽の光に当ってキラキラしてキレイ。



「きれー!ありがとう!!」


私は笑顔でお礼を言う。


すごい嬉しい!

私は、とてつもなく感動して手にした瓶をウットリ眺めている。

そんな私を見て高島君も、嬉しそうにしてくれている。

その高島君の表情が、プレゼント以上に私の心をときめかせる…。


なんでこの人はこんなに、人をときめかせるのが上手なんだろう。