自分から女性に声をかけるなんてガラじゃないし 変な奴だと思われるのも嫌だ。

だいたい…彼女が僕の顔を覚えている保証はない。

やっぱり声を掛けるのはやめておこう。

この前の出来事はささいな事だ。

たまたま接点があっただけで これから先駅のホームですれ違っても気付かずに通り過ぎる…お互いそんなものだろう。


変に理屈をつけてあれこれ考えている自分がなんだかおかしく感じた。


そんな思考回路とはうらはらに 僕は彼女の後ろ姿から目が離せなかった。