「私…いいのかな。なんだか怖くて。ただ好きでいるだけじゃ だめなのかな。」

「美月…。」


私は優に話していない事がある。


ずっと私を苦しめてきたあの事…。

いや…私が苦しい思いをするならそれでいい。

私の胸にあるのは悲しい後悔。

私が捨て子だった そんな事よりもっと辛い事。


晴香はグラスのふちを指でなぞりながら言った。