「晴香。この前のピアノ素敵だったよ。特に晴香の作ったあの曲!今年も感動しちゃった。」

「本当?ありがとう。」

晴香は左の口元にちっちゃなえくぼを見せた。

「今年は内山さんも来てくれたし…でも退屈だったんじゃないかなー。」

「そんなこと…晴香のピアノ素晴らしかったって言ってたよ。それに…」

「それに?」

「うん…ちょっと…泣いてたみたい。」

「へえ…。」