公園に着くと カップルらしき人達がちらほらいるだけだった。

薄明るい街灯が遊歩道を照らす中 僕達はゆっくりと歩いた。


「僕は今までわからなかったんだ。」


隣を歩く美月が僕の顔を見たのがわかった。

「恋人達はデートの時 よく映画を見に行くでしょう?わからなかったんだ。どうして映画なのか。」

美月は無言で聞いている。