漫才のような会話をしながら、問題の傘を観察する。

よくよく見ると、まだ封を開けて間もない感じだ。


「これ新品だね。もったいないなー」


「お、ホントだ。でもさすがに今日は使い物にならんだろ」


傘を開いてみると、骨はどこも折れていないし、傘の部分もちゃんとしている。

さぞかし持ち主は悔しがってるだろうなぁ。

ま、仕方ないよね。

と、そこで私の頭に一つ楽しい考えが浮かんだ。


「ね、ね」


「んあ?」


「さっき言ったこと覚えてる?」


「あ?コブだけで済むって?」


「違う、それじゃなくて」


「血が出るくらいで大丈夫?」


「違う、もっと前」


「スカート押さえろ?」


それはキミの台詞でしょーが。