「すごい」

「桜ちゃんも練習すれば

できるようになるから」

「はい」

「桜ちゃんボール持って」

「はい」

私がボールを持つと拓哉先輩は

私の後ろに回り込みそのボールを

持っている両手をつかんだ

「俺が手持っててあげるから

その通りに投げれば絶対に入るから」

そう言って私の手を持ち

ゴールに向かってボールを投げた