「あたし・・刺されたのに・・生きている?」


いまさらながら驚く。


「ヴァンパイアは心臓を狙わなければ死なない ナイフはほんの少しずれて刺さったんだ」


レオンの指先がティナの胸をさまよう。


ナイフで刺された跡はまったくない。


「もうこんな事は2度とごめんだ・・・」


ティナにもしもの事があればこの世界を破滅させて自分も死んでいたかもしれない。


シェリルの時にはなかった感情だ。


「君には神のご加護があるらしい・・・」


顔を寄せてティナの唇を啄ばむようにキスする。


「神のご加護・・?ヴァンパイアなのに?」


きょとんとした顔でレオンを見つめる。


そんな姿を見るとレオンはますます腕の中に閉じ込めたくなった。