「アメリア、良い考えが浮かんだ なんでもっと早く気づかなかったのか!」


そう言うとエミリオは部屋を出て行った。





エミリオはレオナルドを探した。


彼は元人間のヴァンパイアで元医者。


人間の治療には輸血と言うものがある。


飲めない代わりにレオンの血を輸血すればどうだろうとエミリオは考えたのだ。


レオンの血を輸血すればティナちゃんはきっと目が覚める。




執務室の扉を開けるとレオンの冷酷な声がエミリオの耳に聞こえてきた。


レオンは執務机の大きなイスに座り、前にタイラーが直立不動で立っている。


「レオン、どうしたんだい?」


エミリオが部屋に入ってきても2人はにらみ合っていた。


もっぱらにらみつけているのはレオンの方だが。