「ティナ!」


「ティナ様っ!」


レオンとそこにいた者が血相を変えて駆け寄った。


胸から血を流し意識を失ったままのティナ。


「くそっ!」


レオンが胸に刺さったナイフを抜き、傷口に唇を付ける。


胆を冷やすとはこの事だろう。


あと数センチずれていたらティナは灰になっていた。


アメリアもダーモッドも安堵した。


瓦礫からレオンと一緒に出てきていたエミリオとアシーネも肩から力が抜けた。



「ご主人様、ティナ様は・・・?」


「大丈夫だ 傷は塞がった」


胸の傷口が塞がるとレオンは意識のないティナを抱き上げて部屋へ向かった。