俺も真琴の指に指を絡ませ…




「なんででも…」



「そんなんじゃ解んないよ…」



「真琴は…俺の…たった一人の家族だから…」



「奥さんじゃなくて…」



「………」





俺は灰になる程に燃え上がった気持ちを無理矢理…鎮めようとした。




「……………」


「……………」




俺も真琴も…一言も話さずに…ただ指と指だけが…想いを代弁するかのように…絡み合い…



取り残された季節はずれの風鈴が…真冬の風に吹かれ…チリンチリン…とざわめいて…俺の心の理性を奪い去った。





「真琴は…俺が…最後に貰った宝物だから…あんまり急いで…大人になんかなるなよ…」



「マア兄……アタシのこと…好き」