「そう言って出てきちゃった…それに…今日学校も辞めて来た。だから明日から仕事探さなきゃ。」




正直…真琴の話には驚いた。




しかも…その借金は塾の出入り業者にお父さんが騙されたお金ということで…他人事とは思えなかった。




「それじゃ…俺も他に仕事探すから。二人で返して行こう…な」



「いいよ…無理しないで。」



「何言ってんだよ。真琴一人でそんな額…二人でやればどうにかなるさ。」



「いいの」



「…家族だろ…俺達…それに…ちっちゃくても…俺は真琴にしあわせを貰ったんだし…真琴がいない生活なんて考えたくないから。」



「ありがと…。」



「俺の方こそ……ありがと…だよ。」






真琴はその夜…ずっと泣いていた。