あたし(俺)達は見つめ合ったまま、どちらともなく抱き合った。
優しく髪を撫であって、そこへ小さなキスを何度となく落とした。
恋しくて。
愛しくて。
彼(彼女)の指先からも、その想いは痛いほどに伝わってきて。
少しだけ、罪をおかしてでも、彼(彼女)と堕ちてみたいと思った。
でも、それは出来ない事も、お互いに分かっていたんだ。
ブーッ、ブーッ…
静まり返った部屋に、どちらのかは分からないけれど、携帯のバイブ音が響いた。
あたし(俺)達はそっと腕を解いて、夢から現実に戻った。
「バイバイ」
明日になれば、また顔を合わす事は分かってる。
でも、何だか永遠の別れのような気がして、胸が締め付けられた。
小さく消えていく彼(彼女)の背中を見つめながら、そっとささやく。
体を重ねる事は簡単で。
ズルくなる事くらい出来たけれど。
この想いが嘘じゃなかったからこそ、踏み切れなかったと…
完
優しく髪を撫であって、そこへ小さなキスを何度となく落とした。
恋しくて。
愛しくて。
彼(彼女)の指先からも、その想いは痛いほどに伝わってきて。
少しだけ、罪をおかしてでも、彼(彼女)と堕ちてみたいと思った。
でも、それは出来ない事も、お互いに分かっていたんだ。
ブーッ、ブーッ…
静まり返った部屋に、どちらのかは分からないけれど、携帯のバイブ音が響いた。
あたし(俺)達はそっと腕を解いて、夢から現実に戻った。
「バイバイ」
明日になれば、また顔を合わす事は分かってる。
でも、何だか永遠の別れのような気がして、胸が締め付けられた。
小さく消えていく彼(彼女)の背中を見つめながら、そっとささやく。
体を重ねる事は簡単で。
ズルくなる事くらい出来たけれど。
この想いが嘘じゃなかったからこそ、踏み切れなかったと…
完