って、何であたしが謝らなきゃいけないわけ!?
そりゃ大きな声を出したあたしが悪いからなんだけど。
そもそも、真山君が失礼なことを言い出すからじゃん。
変な顔ってなによ、変な顔って!
それに…
「“梢”って?」
「はぁ? お前の名前だろ?」
「な、まえ?」
「大石梢。お前の名前なんじゃねーの?」
クスッと笑った真山君の笑顔は、
それはもうバカにしたような笑顔で。
あたしは、どんどん腹が立っていく。
一応、あたしは年上で。
ガイドでもあるんだよ?
その、あたしに“梢”って。
何で呼び捨てにされなきゃなんないのよー!!!