「何、変な顔してんの?」

「へ? はぁ!?」



あまりの近さに一歩下がりながらも、
驚いて出した声は大きかったみたいで。

少しザワついた周りに顔が赤くなってしまった。



「声でかいって」

「あ、ごめん…なさい」

「別にいいけどねー。俺は」



頭の良い学校の子にしては、
何か軽い男の子だな、真山君って。



「で、何で梢は変な顔してんの?」

「はぁ!?」



また大声を出してしまった、
あたしは再び注目されて。



「す、すみませんっ」



今度は小さな声で周りに軽く頭を下げた。