思えば15歳の夏から私の人生は転がりだしたのかな?
 

左右の目の大きさが違うことがずっとコンプレックスだった。


お金をためて私は整形外科に行った。

そして右目を手術した。

今でもその傷は薄っすらとまぶたに残っている。
 

私は父の顔を知らない。


産まれる前に他に女を作って蒸発したそうだ。


母親も私が3歳のときにおばーちゃん、おじーちゃんに預けて男と逃げた。


私はずっとおばーちゃん、おじーちゃんのお荷物だと思っていた。


いつも迷惑かけないように、ビクビク生活していた。
 

私が中学3年の頃からおじーちゃんの酒癖は悪くなりだした。


私の顔を見ては


「おまえなんかいなきゃいいんだよ。早く出て行け!」と頻繁に言われだした。


家にいてもどこにも居場所がないと感じていた。


「早くここを出たい、どこかに行きたい」と思っていた。


自分が好きになれなくて、顔を見ても気に入らなくて、だからその夏、メスを入れた。
 

結局は私の自己満足に終わり、何も変わらなかった。