優が腕を離すと、ドアが開き、空がいた。


『兄貴。優ちゃんも来て……わっ!』


俺は空を抱きしめ、涙が出てきた。


「バカやろう…心配…させんなよ。俺は……お前がいないと、青くはなれないんだから……。」


『……、ごめんね、兄貴。本当にごめん……。私のことこんなに心配してくれて…ありがとう。………?兄貴?』


どうやら寝てしまったらしい。俺は顔に涙を浮かべたままソファに寝かされた。


「海君、すごい心配してたよ。いいお兄さんだね、本当。」


『うん。兄貴にはもう何回も助けられて、優しくしてもらってたのに…、兄貴のこと、何も分かってあげれてなかった…。双子だから、私が安心だから兄貴も安心してると思ってたけど、違った。兄貴はずっと、もっとずっと私のこと見ててくれた…。今分かったよ、私が空なら兄貴は私にとって、太陽みたいな存在なんだなって……』


俺の手を握り、頬に当てた。俺の体温が空に伝わる。


『やっと分かった、私は兄貴が…大好きなんだ…』