「は~、じゃあね~。」


ため息を残して、マンションの前で別れた。


『大地、大丈夫かな?』


「平気だろ?明日になれば平然とした顔してるよ。そういうやつだ、あいつは。」


試験で赤点取った時も次の日にはすでにゲーセンに行く話をする猛者、この程度のことではへこたれまい。


晩飯にネギトロ丼を食べ、俺は買った服のタグ外しやタンス整理をしていた。


「ただいま~。」


玄関で父さんの声がした。今日は珍しく早いな。まぁ11時が早いと思うのはズレてる気がするが…


『お帰り~お父さん。』


「おう、ただいま空。ほれ、アイス。」


『わ~い!』


コンビニで買ったアイスを空に渡した。


「お帰り父さん、すぐ飯作るから。先に風呂入ってていいよ。」


「あぁ、すまんな。」


スーツとネクタイを片し、風呂に直行した。