「さて、腹も満たされたし、次はどこに…」








「おらぁ!!いやがったなこの前の高校生!!」


「!?」


びっくりして振り返ると、この前ゲーセンでぶっ飛ばしたヤンキーどもがいた。


しかも、後ろには更に7人。10人でのご登場、雰囲気的に、まずいな…


「この前はよくもやってくれたなぁ?覚悟はできてんだろうなぁ!こらぁ!」


あぁ、ヤバい…完全にリンチの予感がする…


逃げるか?でも緑を連れては走れないし、逃げきれない。

緑を置いて逃げるなんざ論外もいいとこだ…


なら、手は一つ。


「大地…」


心配そうな顔をする緑。大丈夫だ。


『お前だけでも』守ってみせるさ。


「緑、逃げろ。」


「え…でも…」


10対1。俺に勝ち目は無い…


「お前がいると足手まといなんだよ!緑が人質にでもされたら、それこそ俺にとって迷惑だ!」


緑はうっすらと泣きそうになり、俺から離れて走って行った。


これでいい…せめて緑が逃げる時間くらい稼いでやるさ…