【ここから再び海目線に戻ります。】


「え?俺と海が、親友っていう設定?」


「そ、その方が楽だし。色々と都合がつく。空や森さんも承知済みだ。お前は森さんと俺のパイプ役をするふりをして、なんとか森さんを手に入れるんだな。俺も極力お前に興味が向くよう仕向けるが、細かいことはお前に任せる。とにかく、明日からは俺たちはすごい仲が良いということを忘れるなよ。」


榊、大地、冬真の3人が現金を賭けたマジポーカーをしている中、俺はベットにいた。
参加したら間違いなくカモられることもそうだが、合宿ごときでいちいち朝まで起きてるなんて考えは嫌いだからだ。


「じゃあ俺が海の話にうまく合わせればいいんだな?」


「逆だ。俺が冬真の話に合わせる。お前を基準した作戦なんだから、お前が周りを巻き込め。言っておくが俺は、冬真と付き合った方がいいよ、とは言わないからな。サポートはいくらでもしてやるが、あくまでもお前が自力で森さんを彼女にするんだ。」


「わ、分かった…」


これでいい。怒った風に聞こえるが、冬真のような引っ込み思案なやつにはこれぐらいがいい。